05990-200829 shioゼミ合宿恒例野外炊事カレーコンテストのクオリティが高かった
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おそらく歴代最もクオリティの高いカレーコンテストでした。 現役学生と卒業生混成で4つの班(各6名)に分かれ、キッチンスタッフから受け取ったまったく同じ食材を使って野外炊事。釜戸を作るのも、食材を切るのも、飯盒でお米を炊くのも、すべて各班の自由。
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班の名称は、ゼミ長の趣味により、「中央線」班、「総武線」班、「井の頭線」班、「東西線」班となりました。そう、吉祥寺駅発着の路線名称です。
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それをshio.iconとゲスト2名、計3名で審査。
提出された順に4班のカレーライスを実食ご、審査委員会の冒頭、3人で1位を提示したところ、3人一致で「井の頭線」班の圧勝。すべてのカレーの出来がよく、及第点以上の高クオリティだったなか、井の頭線班の作品だけ、別格の美味しさでした。「これ本当に同じ食材?」「何か別の隠し味、入れてる?」と審査しながら疑ったほど。
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実際、何も入れていないそうです。素晴らしい。
やはり料理は細かい手順の積み重ねで美味しくなる。実感しました。
本当に美味しかった。井の頭線班のカレーだけを食べ続けたくなる。
審査する時も、3名の前のお皿から井の頭線班のカレーだけが早々となくなりました。これが1位に決まっているから、微妙な差を吟味しながら食べ比べる必要もない。
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今回2週間以上前に、「野外炊事用の包丁をきちんと研いでおいてください」とキャンプ場スタッフにリクエストしておきました。30年ほど前、shio.iconがこの東京YMCA野尻キャンプ場でボランティアの駐在スタッフをしていた時、シーズン初めにキャンプ場をオープンする作業の中で、野外炊事用の20本以上の包丁をバケツに入れて湖畔に運び、波打ち際に砥石を置き、1本研いではもう一つのバケツに入れることを繰り返してすべてを研ぎ上げていました。 https://flic.kr/p/2jCCoeu https://live.staticflickr.com/65535/50297607046_599ee516a9_3k.jpg
波打ち際だと適量の水が適切なタイミングで砥石にかかるので、水をつける必要がなく効率的。
雪が4mも積もる冬の間に錆びつき、ボロボロに刃こぼれしたたくさんの包丁をピッカピカに研ぎ上げると、芸術作品のような美しさ。夕陽に向かってひたすら研ぎ続ける無限とも思える作業が楽しくなります。
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今回、若い駐在スタッフたちが前日に研いでくださいました。ありがとう!!
その包丁を学生たちが使って野菜を切る。「先生、この包丁、切れない」
見ると、人差し指を包丁の背に乗せて下向きに押す典型的な誤った使い方をしている。「本当? 昨日、駐在さんたちが研いでくださったはずだよ。貸して」
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受け取った包丁の刃先を触ってみれば、明らかにきちんと刃がついている。よく切れるはず。学生から玉ねぎを受け取ってみじん切りに。
手の力を完全に抜いて、ゼロパワーでサクサク刻まれていきます。
「ほら。めっちゃ切れるよ」
「え?どうしてですか?」
「包丁は上下ではなく前後に動かします。ノコギリと同じ。下に押しても食材の細胞が潰れるだけで切れません。前後に動かせば切れて、包丁の自重で下に降りていきます。手の力は完全に抜いて包丁を指先にぶら下げるだけ。潰すのではなく切るのです。」
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女子学生の中には、人参に置いた包丁に両手を乗せ、体重で上から押し下げようとしている者もいて、当然、それでは切れません。
「家で料理しないの?」と聞いてみると、
「しますが包丁の使い方は習ってないです」
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人参を手に持った別の学生は「ピーラーがないので剥けません」
「りんごの皮、剥いたことある?」
「それはあります」
「同じだよ」と言ってみたものの、右手親指も使わずに包丁を立て、自分の方向に押すから危なすぎ。
shio.iconがやって見せ、やらせてみて、いろいろ指導。りんごの皮むきなどshio.iconは小学生の時からやってるし剥いた皮の長さを競ったものだけど、今の子はそれもやらないのかしら。
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包丁を指先にぶら下げて力を抜き、きちんと切れていればまな板に包丁がぶつからないので、トントンと音がしない(ただし押し切りする場合は音がします)。野菜の細胞を潰さないから、断面がツルッツルの滑らかさ。食感もいいし味が染みる。玉ねぎを刻んでも涙は出ない。力を使わずにどんどん切れるから、作業はサクサク進む。力を抜いているから、疲労感もない。
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2018年5月にお料理教室に通い始めるまでは、まさか自分が学生に包丁の使い方や料理の手順を教えることになるとは夢にも思っていなかった。今はこうして少しだけだけど基本を教えることができる。お料理習って本当によかった。
美味しいものを自分で作れる方が人生豊かです。ゼミ合宿で伝えられることはたくさんあるけど、この歳になってそれを増やせたことがうれしい。
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実はカレーの作り方を見ていても言いたいことがいろいろあるのだけど、コンテストなので一切口出ししませんでした。きっともっと美味しくなる。また来年、学生たちの進歩に期待しています。
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冒頭のカレーの完成写真は上から順位順。僕の前に置いた向きそのままに撮影しています。上から、
1位 井の頭線班(3番手)
2位 総武線班(1番手)
2位 東西線班(2番手)
4位 中央線班(4番手)
(2位は同点。カッコ内は審査への提出順序)
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8月27日発売の超絶高画質なレンズ。
もう、ゾッコンです。
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